コラム
整骨院の施術所に関する規定とは?開業前に絶対知っておきたいポイントを徹底解説
2025.12.22
整骨院を開業するには、ただ国家資格を持っているだけでは不十分です。
法律や規定に基づいた「施術所」の環境を整えることが求められます。
この記事では、整骨院を開業する前に知っておきたい施術所の基準やルールを、初心者にもわかりやすく解説します。
違反すると営業停止などの重い処分を受ける可能性もあるため、開業を目指す方は必ず確認しておきましょう。
整骨院を開業する前に知っておきたい施術所の規定とは?

まず最初に、整骨院を開く前に絶対に知っておくべき施術所に関する基本的なルールを確認しましょう。
施術所は「構造設備基準」を満たす必要がある
整骨院の施術所は、厚生労働省が定める「構造設備基準」を満たす必要があります。
この基準には、施術室の広さや待合室の面積、換気の状態、施術所の衛生環境などが含まれています。
基準を満たさないまま開業すると、保健所からの許可が下りず、営業できません。
開業を検討する段階で、物件選びの時点から基準に合うか確認することが重要です。
「保健所への届出」が必須
整骨院を開業するには、施術所を設けた後、管轄の保健所に「施術所開設届出書」を提出する必要があります。
これは法律で定められており、届け出をしないまま営業することは違法です。
保健所による現地確認を受け、施術所が基準を満たしているかをチェックされます。
提出時には、資格証や構造図面なども必要になるため、事前に準備しておきましょう。
施術を行うには国家資格が必要
整骨院で施術を行えるのは、「柔道整復師」という国家資格を持っている人だけです。
無資格者が施術を行うと、法律違反となり厳しい処分の対象になります。
たとえ知識があっても、資格がなければ施術はできないという点に注意が必要です。
柔道整復師の資格は、指定の専門学校や大学で学び、国家試験に合格することで取得できます。
「柔道整復師法」に基づいた運営が求められる
整骨院の施術所の運営は、「柔道整復師法」によってルールが決められています。
この法律では、施術内容や広告の方法、管理者の配置などについても細かく定められています。
法律に違反した場合は、開業停止や資格停止といった厳しい処分が下されることもあります。
そのため、開業前には法律の内容をしっかりと理解し、規定に沿った準備を進める必要があります。
整骨院の施術所に関する規定の基本を初心者向けに解説
ここでは、施術所の構造や衛生環境に関する「基本のルール」をやさしく説明します。
施術室と待合室をしっかり分ける必要がある
整骨院では、施術室と待合室を明確に分ける必要があります。
これは、患者のプライバシーを守り、施術に集中できる環境を作るためです。
パーテーションなどの簡易な仕切りではなく、壁やドアなどでしっかりと分離することが求められます。
保健所の確認でも、この点は特に重視されます。
最低限の広さ(施術室6.6㎡以上)が求められる
施術室の広さには最低基準があり、6.6平方メートル(約4畳)以上のスペースが必要です。
狭すぎると、安全な施術ができず、保健所の許可も下りません。
また、複数のベッドを置く場合には、それぞれの間隔も考慮する必要があります。
広さは内装工事の前に必ずチェックしましょう。
外部から施術が見えないようにする必要がある
整骨院の施術室は、外から中の様子が見えないようにする必要があります。
これは、プライバシー保護と、外部からの不審な視線を避けるためです。
窓がある場合はカーテンやブラインドを設置し、施術中の様子が見えない工夫が必要です。
特に人通りの多い場所では、この点をしっかり配慮しましょう。
清潔で換気できる空間が求められている
施術所は常に清潔であることが求められます。
ゴミが散乱していたり、換気が不十分だったりすると、営業許可が下りない場合もあります。
特に近年は感染症対策の観点から、空気の入れ替えや消毒が重視されています。
開業前に空調設備や清掃体制を整えておきましょう。
整骨院の施術所が守るべき法律や規定とは?

整骨院を開業して施術を行うには、守らなければならない法律がいくつかあります。
ここでは特に重要な4つのポイントを解説します。
柔道整復師法に基づく基準がある
整骨院の施術所は、「柔道整復師法」という法律に基づいて運営されます。
この法律は、患者さんを守り、安全な施術を行うためのルールを定めています。
施術の方法や管理の仕方、保健所への届出などもこの法律で決まっています。
法律に違反すると、営業停止や資格の取り消しといった処分を受けることがあります。
医師法との違いを理解しないと違法になる
整骨院と病院では、扱える症状やできることが違います。
整骨院では「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」などのケガが対象で、「内科的な病気」や「診断行為」は行ってはいけません。
これを知らずに医師と同じようなことをしてしまうと、医師法違反となり重い罰則が科されます。
何ができて、何ができないのかを正しく理解することが大切です。
広告ガイドラインを守らないと指導対象になる
整骨院には、「広告のルール」が定められています。
例えば、「○○を治す」「診断します」といった表現は禁止されています。
これらは医師だけが使える表現で、整骨院では使ってはいけません。
もし違反した広告を出すと、行政から指導や改善命令が出されることもあります。
施術管理者の配置が義務づけられている
整骨院を開業するときには、「施術管理者」を決める必要があります。
施術管理者とは、整骨院の施術や設備をしっかり管理する責任者です。
この役割には、柔道整復師としての実務経験(3年以上)や特定の講習を受けていることが条件です。
もし施術管理者が不在になると、営業ができなくなるため注意しましょう。
整骨院の施術所の構造設備に関する規定について
ここでは、整骨院を作るときに必要な「部屋の広さ」「設備」「出入り口」などの具体的なルールを解説します。
施術所は6.6㎡以上の施術室が必要
整骨院では、施術室の面積が最低6.6㎡(平方メートル)必要です。
これは一人分の施術スペースとして、適切な広さとされています。
この広さが確保されていないと、保健所から許可が下りません。
また、施術中に安全な動きができるよう、機材やベッドの配置にも注意しましょう。
待合室は3.3㎡以上の広さが求められる
患者さんが待つ場所である待合室にも、最低3.3㎡の広さが必要です。
これは、2〜3人が安心して座れるスペースの目安です。
狭すぎると混雑しやすく、患者さんに不快感を与える可能性があります。
椅子の数や配置にも気を配りましょう。
洗面設備の設置が義務付けられている
整骨院には、洗面台などの「手洗い設備」が必ず必要です。
これは施術前後に手を洗い、感染予防をするためです。
洗面所がないと保健所からの許可が下りず、開業できません。
患者さん用とスタッフ用を分けて設置すると、より衛生的です。
施術所の出入口や窓にも基準がある
出入口や窓のサイズ、設置場所についても、細かい基準が定められています。
例えば、施術所の出入り口は「スムーズに開閉できること」「安全に通行できること」が求められます。
また、窓は換気のために必要で、開閉できる構造であることが望ましいとされています。
建物の構造上、窓の設置が難しい場合は、機械換気設備で代用することも可能です。
整骨院の施術所で必要な届出と規定上の注意点

整骨院を開業する際には、保健所などに対して複数の「届出」が必要になります。
ルールを守らないと処分の対象になるので、必ずチェックしておきましょう。
開設届を保健所に提出しなければならない
整骨院の施術所を開く場合、「施術所開設届」を保健所に提出しなければなりません。
この書類を提出してはじめて、正式に営業が許可されます。
無届で営業を開始すると、法律違反となり営業停止や罰金の対象になります。
提出時には図面や資格証の写しなどが必要になるため、事前に準備をしておきましょう。
施術管理者の届出も必要になる
開設届とは別に、「施術管理者の届出」も提出しなければなりません。
これは整骨院の責任者が誰かを明確にするためのものです。
この届出には講習受講修了証や実務経験証明書などが必要になる場合があります。
記載ミスや書類の不備があると受理されないこともあるため、注意しましょう。
変更があった場合には「変更届」が必要
整骨院を開業した後も、設備や責任者に変更があった場合は「変更届」を提出しなければなりません。
たとえば、施術室の構造を変えたり、施術管理者が交代した場合などが該当します。
変更を届け出ないまま運営を続けると、法律違反として処分される可能性があります。
変更があった場合は、できるだけ早く保健所に報告しましょう。
虚偽の届出は営業停止処分の対象になる
届出内容に虚偽がある場合、非常に重い処分が下されることがあります。
虚偽の内容で許可を得て営業した場合、営業停止や資格停止、さらには罰金が科されることもあります。
うっかりミスであっても、責任は重大です。書類は正確に、誠実に作成しましょう。
整骨院の施術所における衛生・安全面の規定とは?
整骨院は多くの人が出入りする場所なので、衛生や安全のルールを守ることがとても大切です。
ここでは、清潔な環境づくりや感染対策の基本について紹介します。
衛生的な環境を保つことが義務づけられている
施術所はいつでも清潔な状態を保たなければいけません。
床にホコリがたまっていたり、ベッドが汚れていたりすると、保健所の検査で指摘されることもあります。
毎日の清掃や、タオルやシーツの交換など、衛生面の管理はとても重要です。
患者さんに安心して通ってもらうためにも、常に清潔を意識しましょう。
消毒設備の設置が必要とされている
施術に使う手や器具は、必ず消毒しなければなりません。
そのためには、消毒用のアルコールや洗浄液などをそろえ、きちんと使える状態にしておく必要があります。
保健所の確認では、消毒液があるか、使用方法が適切かもチェックされます。
患者さん同士の感染を防ぐためにも、消毒は欠かせません。
感染症予防対策が求められている
コロナウイルスの流行以降、感染症対策への関心が高まりました。
整骨院でも、手指消毒、マスク着用、換気などの対策が求められています。
特に、発熱や咳のある患者さんが来院した場合の対応ルールを決めておくとよいでしょう。
空気清浄機の設置や定期的な換気も、衛生管理に役立ちます。
施術用ベッドの間隔やカーテン設置にも基準がある
複数のベッドを設置する場合、それぞれの間には適切な間隔が必要です。
一般的には、80cm以上の間隔を空けることが望ましく、プライバシー確保のためのカーテンなども求められます。
ベッド同士が近すぎると、患者同士が気まずく感じたり、不快に思ったりすることもあります。
安心して施術を受けてもらえるよう、空間づくりに配慮しましょう。
整骨院の施術所に関する規定でよくある誤解と注意点

ここでは、整骨院に関する規定でありがちな勘違いや、見落としやすい注意点を紹介します。
整体と整骨院の違いを理解していないと違法になる
「整体」と「整骨院」はよく似ていますが、法律上はまったく異なる存在です。
整体は国家資格が不要な民間療法ですが、整骨院は「柔道整復師」という国家資格が必要です。
柔道整復師でない人が整骨院として営業すると、違法になります。
看板やホームページでも名称の使い分けに注意しましょう。
無資格者が施術を行うと処分対象になる
整骨院では、柔道整復師の資格を持っている人しか施術ができません。
資格のないスタッフが患者に施術を行うと、違法行為となります。
たとえマッサージやストレッチでも、無資格での施術は法律違反です。
スタッフの管理体制や教育もしっかり行う必要があります。
広告に「治療」「診断」など医療用語は使えない
整骨院の広告では、使ってはいけない言葉があります。
たとえば、「治療」「診断」「治す」「完治」といった言葉は、医師にしか使えない表現です。
このような言葉を使った場合、指導や行政処分を受けることがあります。
広告内容は必ずガイドラインに沿って作成しましょう。
無届営業は罰則の対象となる
保健所への届出をせずに営業を始めることは、法律で禁止されています。
無届営業が発覚した場合、罰金や営業停止の対象になります。
「ちょっとだけなら大丈夫」という軽い気持ちは通用しません。
開業準備の際は、必ず届け出手続きを最優先で行いましょう。
整骨院の施術所に関する規定の最新動向と今後の注意点
時代とともに法律や基準も少しずつ変わってきています。
ここでは最近の傾向や、今後注意すべきポイントをまとめます。
オンライン資格確認システム導入が進んでいる
整骨院では「オンライン資格確認システム」の導入が進んでいます。
これは、患者の健康保険情報をオンラインで確認できる仕組みです。
今後、このシステムが義務化される可能性もあるため、早めの対応が求められます。
導入には専用の機器やネット環境も必要になるため、計画的に準備を始めましょう。
広告規制の厳格化が進んでいる
最近では、整骨院の広告に対するチェックが厳しくなっています。
特にインターネット広告やSNSなど、目に見えない場所での違反が増えています。
「治療します」「〇〇が治る」といった表現はNGで、改善指導や罰則の対象になります。
最新の広告ガイドラインを定期的に確認し、ルールに沿った運用を心がけましょう。
保健所の立ち入り検査が強化されている
整骨院の数が増えるなかで、保健所の立ち入り検査も増えています。
不定期に施術所を訪れ、設備や運営方法を確認されることがあります。
基準を満たしていないとその場で是正指導や営業停止になることもあります。
普段から書類の整備や設備の点検を行っておくと安心です。
違法広告への行政指導が増加している
インターネットやチラシでの違法な広告が増え、行政による指導件数も年々増加しています。
特に、「診断」「治療」「効果保証」といった言葉を使った広告は要注意です。
知らずに違反してしまうケースも多いため、広告内容は専門家に確認してもらうと安心です。
また、スタッフ全員で広告ルールを共有しておくことも大切です。
まとめ|整骨院の施術所に関する規定を正しく理解しよう
整骨院を開業するためには、構造や設備、届出、広告、衛生管理など、さまざまな規定を守る必要があります。
これらの規定は、患者さんの安全や安心を守るために設けられている大切なルールです。
違反すれば営業停止や資格停止といった重い処分を受けることもあるため、開業前にはしっかりと知識を身につけておくことが重要です。
この記事を参考に、法律に則った正しい整骨院運営を心がけましょう。
【接骨院・整骨院の開業は、ジャパン柔道整復師会にお任せください】
今回この記事を読んで、整骨院の開業を本格的に検討し始めた方もいらっしゃるかと思います。
整骨院の開業は、ぜひジャパン柔道整復師会にお任せください。
ジャパン柔道整復師会では、接骨院・整骨院の開業を全面的にサポートしております。
- 事業計画の作成
- 開業場所の選定
- 商圏調査
- 物件の紹介
- 融資の資料作成
- 届出の書類準備
- 治療機器の販売
- ホームページの作成
といったように単なるアドバイスにとどまらず、実際に手を動かし開業準備を進めます。
詳しいご支援内容は以下の記事をご覧ください。
仕事をしている間も私たちが着々と準備を進めますので、今の仕事を続けながら開業の準備が整います。中には開業の前日まで、仕事を続けていた方もいらっしゃいます。
