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手間のかかるレセプト再請求、返戻を防ぐには?

整骨院にとって欠かせない業務であるレセプトの請求。問題なく進めば良いのですが、万が一返戻されてしまうと、お金を受けとる時期が遅延するなどの負担が生じてしまうことに。また、確認や修正の上で再度行うレセプトの再請求は手間がかかってしまいます。

業務の手間を減らすためにも、レセプトの返戻はなるべく抑えたいもの。そこで今回は、レセプト返戻について改めて解説するとともに、レセプト返戻を防ぐ手法などを紹介いたします。

・レセプト返戻ってなに?
・レセプト返戻されてしまう原因を知りたい
・レセプト再請求ってどうやるの?
・返戻を防ぐ方法を知りたい

という方、必見です!

 

1.レセプト返戻とは

レセプトは医療報酬明細書とも呼ばれており、簡単に言うと「医療費のレシート」のようなもの。整骨院をはじめとする医療機関は、毎月レセプトを支払い審査機関に提出しています。

審査支払機関(支払基金と国保連)は保険者の代理として、レセプトの内容を審査。保険請求上で誤りがないかチェックしたうえで、請求された医療費を支払うかどうか判断しています。

このとき請求内容が不適切であったり、内容に誤りがあった場合、レセプトが差し戻されます。これが、レセプトの返戻です。

 

レセプト返戻と査定の違い

レセプトの返戻とは、医療機関が審査支払期間に提出したレセプトに不備や誤りがあった場合、受理されずレセプトが差し戻されることを指します。レセプト返戻と混合しやすいのが、レセプトの査定です。

一方、レセプトの査定とは、医療機関による請求内容に関して処方内容が適切でないと判断された請求について増減額が行われること。

わかりやすく言うと、レセプトの記載不備や診療内容が不適切かどうかの判断がつかない場合の対処が返戻、診療内容が不適切と判断された上で増減額が行われた場合の対処が査定といったイメージです。

返戻、査定であっても医療機関にとっては手間がかかり、不利益になってしまいます。レセプトの再請求は手間がかかってしまうので、なるべく返戻されないようレセプト請求を行う段階でしっかりとチェックしておくことが大切です。

 

2.レセプト返戻されてしまう原因とは

ここからは、レセプト返戻されてしまう原因について解説していきます。レセプト返戻が起きる原因として多いのは、以下のようなケースです。

・手続き上のケアレスミス
・請求内容の誤り

それぞれのケースについて見ていきましょう。

 

レセプト返戻原因1:手続き上のケアレスミス

返戻の理由として最も多いのが、手続き上のケアレスミスです。特に保険証の入力誤りが多く、このようなケアレスミスがレセプト返戻理由の7割~8割を占めています。

数字の打ち間違いや、桁数の違い、名前の書き間違えなども多いです。また、保険証は転職するたびに変わるものなので、都度受付で確認して更新する必要があります。患者さん自身が保険証の切り替えができていなかったり、確認が足りていなかったりすることで、保険証の入力ミスが引き起こされてしまうケースも多々あります。

こういったケアレスミスを防ぐためには、内容の確認を徹底するほか、月初めに必ず保険証を提示していただき内容確認するようにするのがおすすめ。

個人情報に関わる部分は後日確認するのが難しいため、日ごろからチェックしておくとスムーズでしょう。

 

レセプト返戻原因2:請求内容の誤り

手続き上のケアレスミスに比べると少ないものの、柔道整復師による誤った請求によって返戻が生じるケースもあります。例としては、患者さんの症状に対して行った施術内容が一致しない、記載漏れ、誤った診療報酬点数を適応している、などです。

レセプトの請求があがった後で、記載内容と実際の施術に相違ないかを患者さんにアンケート(患者照会)するケースがあります。アンケートの回答と請求内容が違うと、照会内容に相違アリとみなされ、レセプト返戻されてしまいます。

 

3.レセプト再請求の方法

レセプト請求内容に相違があった場合に発生するレセプト返戻ですが、正しい内容に修正、もしくは内容確認をした上で再度請求する必要があります。

ちなみに、レセプトの再請求は発生する度に好きなタイミングで送るものではなく、月単位で行われます。レセプト請求後、審査支払機関から返戻がくるのは数か月先。例えば8月に提出したレセプトの返戻が10月に戻ってきたとしましょう。その場合は11月頭に10月分のレセプト請求するタイミングで、返戻分も再請求する形になります。

手書きの場合は二重線を引いた上で、正しい内容を記載します。返戻事由で最も多い保険証の記載ミスはすぐ直せるようなミスであればよいものの、場合によっては患者さんに再度提出してもらう必要が。定期通院してくれている患者さんではない場合、かなりの手間がかかるでしょう。

また、患者照会の相違に関しては出した請求に誤りがあれば修正の上再請求します。なかには患者さんの勘違いによる回答間違いもあり、整骨院によっては患者さんに回答間違いの旨を一筆書いてもらったり、カルテを添付して内容を証明するケースも。

レセプト再請求すれば入金されるものの、確認や修正の時間が取られるめサイクルがずれてしまいます。安定収入を目指すなら、レセプト返戻はなるべく起きないよう心掛ける必要があるでしょう。

 

4.レセプト請求代行に依頼するのもおすすめ

安定収入や業務効率化を図るなら、なるべく避けたいレセプト返戻。とはいえ日々の業務に追われる中で、内容に誤りがないよう細かくチェックしていくのはなかなか大変なのが現状なのではないでしょうか?

レセプトの返戻を防ぎたいなら、レセプト請求代行に依頼するのがおすすめです。レセプト請求代行では、審査支払機関に送る前にレセプトを事前審査します。第三者による内容チェックが入ることで、ケアレスミスを未然に防げるのは大きなメリットでしょう。

また、本来レセプトを作成すると、請求先の封筒を用意してそれぞれ郵送する必要がありますが、請求代行を利用する場合は代行団体にまとめて送ればOK。間違いがあった場合は、レセプトが戻ってくるような仕組みです。

ちなみに私たちジャパン柔道整復師会でも、同様にレセプトのチェックやサポートを行っています。私たちの場合はレセプトにミスがあった場合、先生に確認の上修正まで対応いたします。事前審査でミスを修正できるため、現金化までのサイクルが非常にスムーズです。

請求代行団体への入会する場合、初期費用として入会金が発生します。ただし、会によって値段は異なっており、入会費ゼロ円のところもあれば30〜40万円のところも。そのほか、月会費や事務代行手数料などがかかってきます。

「なるべく費用を抑えたいから、レセプト請求代行に頼まない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、業務の効率化を図りたい方やレセプト返戻を抑えて安定収入を目指したい方は、請求代行の利用がおすすめです。

 

5.まとめ

支払日が必ず決まっているような企業間の取引と異なり、医療機関と保険者の支払いは独特のサイクルで行われています。請求から入金まで6か月ほどかかる場合もあり、きちんと管理できていないと、「何月分のどの患者さんの入金かわからない…」といった問題が生じてしまうことも。

支払いのサイクルが乱れると安定収入が見込めないだけではなく、収入の中身が明確になっていない「なんとなく経営」に陥ってしまう可能性も否定できません。

私たちジャパン柔道整復師会は、レセプトの事前確認だけではなく、入金照会などをデータ化なども行っております。それにより、今月いくらの収入になるのかが読めるため、中長期的な経営計画も可能に。

レセプト請求がスムーズに行える、返戻率を減らせる、入金照合ができるのは、整骨院経営において大きなメリットです。

ジャパン柔道整復師会の詳しいサービス内容と、保険請求の流れについては、こちらのページをご覧ください。

>>ジャパン柔道整復師会 レセプト請求代行サービス

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