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第三者行為でのレセプトの書き方とは?必要書類・記入に関する注意点を解説

レセプトの作成は決まりごとが多く、患者様への施術とはまた違った神経を使う作業ですよね。特に交通事故関連のレセプトは専門的な用語も多く、作成するのはハードルが高いと感じている先生も多くいらっしゃることでしょう。レセプトの種類も様々ありますが、今回のコラムでは交通事故のように傷病原因が第三者行為による場合のレセプトの書き方について解説していきます。

 

第三者行為とは

 第三者行為とは自分以外の誰か=第三者による行為、もしくは行為による傷病のことをいいます。代表的な第三者行為として交通事故や暴行などがありますが、食中毒や設備等の不具合による負傷も第三者行為にあたります。

  

交通事故以外でも第三者行為で保険請求できる

第三者行為の代表例として交通事故がありますが、以下のようなものも第三者行為に該当するので保険請求が可能です。

・道路を通行していて、建設現場からの落下物に当たる

・友人や通行人などから暴行を受ける

・公園で他人のペットに噛まれた

 

第三者行為でのレセプトの書き方

 第三者行為による保険請求では、レセプトの書き方が通常とは異なります。以下の点に注意して指示通りに記入してください。

・レセプトの特記事項欄に「10 第三」と記入する。

・事故外診療(一般疾病治療)が混在している場合は、コメントとして事故分点数を記入する

・レセプト用紙の負傷原因の箇所に「負傷の原因・業務災害通勤災害又は第三者行為外の原因による」という文言があるのでそこを二重線で消す。

・摘要欄に「第三者行為による届出済み」と記載する。

  

第三者行為でのレセプト請求で準備する3つの書類

 第三者行為によるレセプト請求には必要な書類が複数あります。ここでは代表的なものについてご紹介します。

・第三者行為による傷病届

基本的に被保険者等が記入することになりますが、相手側(損害保険会社等)に依頼できる場合は相手方の記入も可能です。この届出は国民健康保険法第64条に基づく「損害賠償請求権」を主張するものとして必要です。 

・事故発生状況報告書(自損事故の場合)

交通事故の場合、事故の状況や過失割合を判断するうえで、重要な書類となります。できるだけ詳しく記入してください。

・交通事故証明書(交通事故の場合)

警察への交通事故の届け出後、自動車安全運転センター(外部リンク)から発行されます。取得方法は同センターへお問い合わせ下さい。

第三者行為のレセプトの書き方に関するQ&A

 治療が長期間に渡る場合、特記事項は毎月書く?

 傷病の程度によって第三者行為での治療が長期に渡ることもあります。その場合、月をまたいで第三者行為のレセプト請求を行うことになりますが、翌月以降も毎月の請求時に特記事項の記入をしてください。

 初月のみ記入されていて、翌月以降には特記事項がないと、健康保険はいつまでのものが第三者行為によるものかを把握しきれないからです。

  

自損事故の同乗者だった場合、レセプト請求できる?

 自損事故で同乗者が傷病を負った場合、同乗者の治療費を自賠責保険の第三者行為としてレセプト請求することができます。同乗者側からみると運転手は第三者にあたり、事故による傷病は第三者行為と判断されるからです。運転手が家族や親族でも変わりません。

 同乗者は前述の書式を健康保険に提出することで、自賠責保険の第三者行為として治療を受けることができます。そして医療機関は同乗者のレセプト請求時に特記事項を記入し、自賠責保険の第三者行為として請求します。

 

窓口負担金はどうする?

 窓口負担金をどのようにするかについては保険会社の判断に委ねることをおすすめします。

第三者行為災害が交通事故の場合は、レセプトの書き方以外についてはこちらの判断で進めずに、保険会社のやり方に準ずる方がスムーズにできます。

  

事故外診療が混在している場合、レセプトに事故外点数も記載する

第三者行為の治療と通常の治療が混在している場合は、レセプトの書き方について説明します。

 この場合のレセプト請求では、治療項目ごとにそれが第三者行為による(事故による)治療か、そうではない(事故以外)治療かの区別を明記しなければなりません。

 第三者行為請求分のレセプトには前述の「10・第三」の明記をします。そして、事故以外の治療に関するレセプトにはコメント記入項目に「事故外点数」と明記します。このような明記が無いと健康保険側はレセプト請求された治療が事故によるものかどうかの判断が難しくなるので、必ず区別しましょう。

  

まとめ

 交通事故で被る傷病の中には、打撲やむちうちなどのように整骨院・接骨院の施術によって改善される症状も多々あります。これら第三者行為による傷病ではレセプト請求の方法が少しばかり通常と異なるので、書類に不備のないように慎重に作成しなければなりません。しかしながら、レセプト作成を本業の傍ら行うのは骨の折れる作業です。そこで、レセプト請求の代行を利用するという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

 ジャパン柔道整復師会では、レセプト請求代行サービスやレセコンシステム「NOAH」など、整骨院・接骨院の目的やお悩み別に応じたサービスを展開しています。特に、レセプト請求代行サービスでは、保険者入金率99.7%という最短・最速・高精度の審査体制で業界屈指のクオリティを実現しています。レセプト作成でお悩みの方は、是非お気軽にご連絡ください。

 

 

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