コラム
時間外・深夜・休日加算の算定条件は?算定できないケースについても解説
2023.7.11
接骨院等を経営していく中で、時間外・深夜・休日加算に算定することが可能なのか気になるケースが発生する場合があると思います。しかし、理解をしていないことで加算の算定を見送っている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、時間外・深夜・休日加算に算定できるケース、算定できないケースなどについて解説していきます。
時間外加算の算定条件
時間外加算の算定条件としては、8:00前と18:00以降、土曜日は8:00前と12:00以降に来院をした、緊急やむを得ない事由の初見患者に限定されます。
また、加算できる時間内であったとしても、届けられた施術時間内であると算定することができません。
深夜加算の算定条件
深夜加算の算定条件としては、22:00から翌日6:00までのうち表示している施術時間と重複しない時間において、緊急やむを得ない事由の初見患者に限定されます。
休日加算の算定条件
休日加算は原則、日曜・祝日に来院した緊急やむを得ない事由の初見患者のみ算定が可能です。
例えば、祝日の午前のみ接骨院を開院しており、閉院後の午後に緊急やむを得ない患者が来院された場合には、休日加算に算定することになります。
年末年始の算定条件
年末年始の休日加算に関しては、地域医療の確保という見地から休日として扱っても良いとされており、年末の12月29日から翌年の1月3日の期間で緊急やむを得ない事由の初見患者のみ算定することが可能です。
盆休みの算定条件
盆休みの臨時休業日に急患が来院した場合には、接骨院が臨時休業した場合の施術応需体制にない(接骨院の電気が消灯している、シャッターが閉まっている等)として、来院時間を問わず時間外加算の対象となります。
長期連休の算定条件
2019年2月28日に発出された事務連絡において、2019年4月から5月にかけてのいわゆる10連休と10月22日の祝日について、休日加算の算定が可能であるとされました。また、他の長期連休においても休日加算の算定が可能とされています。
補足:往療料の算定について
まず、往療とは「接骨院等の施術者が患者のお家に訪問して施術をすること」を指します。
往療料の算定基準としては、
①通所して施術を受けることが困難であるかどうか(歩行困難等)
②患者の家の求めがある
③治療上真の必要がある(※はり・きゅう・あん摩)
の3つを満たしているかどうかです。
施術者は往療した際に一定の往療距離(片道4km以内/4km〜16km以内)に応じ、往療料を算定することが可能です。
こちらの往療料について、詳しくは別記事で解説いたしますので、そちらをご覧ください。
時間外・深夜・休日加算に関するQ&A
時間外と深夜の時間帯の目安は?
平日の時間外目安:8:00〜18:00以外の時間帯
土曜日の時間外目安:8:00〜12:00以外の時間帯
深夜目安:22:00〜6:00の時間帯
これらの時間帯はあくまでも目安であり、時間外加算かどうかは自院の営業時間をベースとして考えます。具体的な例としては、19:00まで営業時間を設定しており、18:30に来院があった場合は時間外加算の算定はできません。
他にも、平日14:00までという営業時間を設定しており、16:00に来院があった場合には、加算可能な標準の時間帯から外れるため時間外加算の算定は難しいでしょう。
算定できないケースはある?
時間外・深夜・休日加算は共通で、「緊急やむを得ない事由がある場合」以外には算定することができます。例として、営業時間外であっても予約をされて来院をされている場合には、時間外加算の算定ができません。
また、先ほどからしつこく言ってはいますが、全てのケースで「初検料算定状況においてのみ算定できるもの」なので、初検時以外には算定できないことは注意が必要です。
加えて、時間外加算・深夜加算・休日加算はそれぞれ重複して算定することはできません。重複した場合には、金額が高い方を算定することが一般的です。
ゴールデンウィークに臨時で通常営業をしていた場合には、休日加算の対象外になってしまうので注意してください。
まとめ
この記事のポイントとしては、「緊急やむを得ない事由がある場合」と「初検患者」という2点です。細かい条件については変わってきますが、この2つのポイントに当てはまっているかどうかが重要な条件になってくるので、算定できるかどうかを考える際はこの2つを頭に思い浮かべるようにしましょう。
しかし、細かい条件に関して知識がないと間違えてしまう可能性も考えられるため、プロに相談することで安心して算定可能か判断することができます。
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