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コラム

実務経験の期間証明書の書き方は?柔道整復師の記入例と注意点

柔道整復師が施術管理者の届出に使う実務経験期間証明書は、地方厚生局の様式に氏名・生年月日・従事期間・施設名・登録記号番号・管理者の職名と氏名を記入し、勤務先の開設者または施術管理者が証明します。 本人が自由に書く書類ではなく、勤務先に作成を依頼する書類だという点がまず押さえどころです。

開業や分院長への就任が見えてきて、「誰に頼めばいいのか」「従事期間はどう数えるのか」「辞めた職場にどう連絡すればいいのか」と手が止まっている方は多いと思います。この記事では、受領委任を扱う施術管理者になるために必要な実務経験期間証明書について、記載項目ごとの書き方、依頼から提出までの流れ、証明が取れないときの対処までを順番に整理します。

実務経験期間証明書とは

施術管理者の届出に添付する書類

施術管理者とは、受領委任(患者さんが窓口で自己負担分だけを払い、残りを施術所が保険者へ請求する仕組み)を扱う施術所で、その取扱い全般を管理する柔道整復師のことです。平成30年4月から、施術管理者になるには免許だけでなく実務経験と研修の修了も必要になりました。

令和6年4月以降に届け出る場合、求められる実務経験は3年です。この3年を客観的に示すのが実務経験期間証明書で、届出の際に施術管理者研修の修了証とあわせて写しを提出します。

証明するのは勤務先の管理者

証明者は、実際に勤務していた施術所の開設者または施術管理者です。病院や整形外科クリニックなど保険医療機関で勤務していた期間は、その医療機関の管理者が証明します。

自分で記入して自分で押印する書類ではないため、勤務先に依頼して作成してもらう必要があります。経験を積んだ職場が複数ある場合は、職場ごとに1枚ずつ証明書を集めることになります。

提出先は地方厚生局

証明書の写しは、施術管理者として受領委任の取扱いを申し出る際に、施術所の所在地を管轄する地方厚生局(または都道府県事務所)へ提出します。様式は各地方厚生局のホームページで公開されているので、勤務先に依頼する前に管轄の局のページから最新のものをダウンロードしておいてください。

様式と記載項目の書き方

記載する項目の一覧

地方厚生局が示している様式は、A4用紙1枚の簡素なものです。冒頭に「次の者は当施設において、柔道整復の施術に従事したことを証明します」という文言があり、その下に項目を埋めていきます。

項目書き方のポイント
氏名免許証に記載された氏名と一致させる
生年月日元号を丸で囲み、年月日を記入
従事期間開始日と終了日、その間の年数と月数
証明日証明書を作成した日付
施設名・所在地勤務していた施術所の正式名称と住所
登録記号番号施術管理者が証明する場合に記入
電話番号施術所の連絡先
管理者職名及び氏名開設者または施術管理者の肩書と氏名

氏名と生年月日の書き方

氏名は、柔道整復師名簿に登録されている氏名で記入してもらいます。結婚などで姓が変わり、名簿の訂正手続きがまだの場合は、届出の前に整えておくと照合がスムーズです。旧姓で勤務していた期間の証明は、旧姓のまま書かれていても構わないケースが多いものの、念のため管轄の地方厚生局に確認してください。

生年月日は、昭和・平成・令和のいずれかを丸で囲む形式になっています。西暦で書いてしまうミスが意外と多いので、依頼するときに一言添えておきましょう。

施設情報と管理者欄の書き方

施設名は、看板の通称ではなく受領委任の登録上の名称で書きます。登録記号番号とは、受領委任の取扱いを認められた施術所に付与される番号で、「契」や「協」で始まります。施術管理者が証明する場合は必ず記入が必要です。

管理者職名及び氏名の欄には、法人なら「株式会社〇〇 代表取締役」のような肩書と氏名、個人開設なら開設者の氏名を書きます。施術管理者が証明する場合は「施術管理者」と肩書を入れてもらいます。

従事期間の書き方と数え方

開始日と終了日の決め方

従事期間は、柔道整復師として雇用契約を結んで勤務していた期間を書きます。開始日は入職日、終了日は退職日です。在籍中に証明してもらう場合は、証明日時点までの期間を記入します。

注意したいのは、免許取得前の期間は含まれないことです。国家試験に合格していても、柔道整復師名簿に登録される前の勤務は柔道整復師としての経験になりません。学生時代から同じ院で働いていた方は、開始日を登録日以降にしてもらう必要があります。

年数と月数の記入例

様式には期間の下に「〇年〇ヵ月」と合計を書く欄があります。たとえば平成31年4月1日から令和2年11月30日まで勤務した場合は「1年8ヵ月」となります。

従事期間記入する合計
令和5年4月1日〜令和8年3月31日3年0ヵ月
令和6年10月1日〜令和7年9月30日1年0ヵ月
平成31年4月1日〜令和2年11月30日1年8ヵ月

月の途中で入退職した場合の端数の扱いは、管轄の地方厚生局によって確認の仕方が異なることがあります。3年ぎりぎりの方は、端数を含めて足りているかを事前に問い合わせておくと確実です。

複数の職場を合算する場合

実務経験は複数の施術所の期間を合計して構いません。その場合、職場ごとにそれぞれの開設者や施術管理者から証明書をもらいます。

同じ開設者が運営するグループ院の中で異動した場合は、開設者がまとめて全期間を証明できます。反対に、同じ期間に2か所で掛け持ちしていた場合、その重なった期間を二重に数えることはできません。証明書を並べたときに期間が重複していないかを、提出前に自分で確認しておきましょう。

依頼から提出までの手順

在籍中に依頼するのが基本

証明書は退職後でも依頼できますが、在籍しているうちにお願いするほうが格段にスムーズです。退職後は開設者が代わったり、連絡がつきにくくなったりすることがあります。

転職の予定がある方は、退職日が決まった段階で様式を持参し、最終出勤日までに作成してもらえるよう段取りをつけておくと安心です。後日郵送で受け取る場合は、返信用封筒を同封するなどの配慮をしておくと先方の負担が減ります。

依頼するときに伝えること

依頼の際は、様式そのものと、記入してほしい内容のメモを一緒に渡すと間違いが減ります。メモには自分の氏名の表記、生年月日、免許の登録日、入職日を書いておきます。

施術所側も毎日この書類を書いているわけではありません。何に使う書類か、いつまでに必要かを具体的に伝えれば、先方も準備しやすくなります。

届出時の提出書類

受領委任の取扱いを申し出る際は、実務経験期間証明書の写しと施術管理者研修の修了証の写しを、申出書や免許証の写しなどとあわせて提出します。原本は自分の手元に保管し、提出するのは写しです。

将来、別の施術所に移って施術管理者の届出をし直す場面も考えられます。そのときに過去の勤務先へ改めて依頼しなくて済むよう、原本は免許証と同じ場所で保管しておくと後々困りません。

証明が取れないときの対処

勤務先が閉院している場合

以前の勤務先がすでに閉院していて、証明を頼める相手がいないこともあります。この場合は、雇用保険の離職票や源泉徴収票、給与の支払いを証明する書類など、第三者が発行した書類で雇用の事実を示す方法が案内されています。

ただし、どの書類で代替できるかは個別の判断になります。手元にある書類をそろえたうえで、管轄の地方厚生局に早めに相談してください。

連絡がつかない、協力してもらえない場合

退職時のトラブルなどで、元の勤務先に頼みにくいケースもあるでしょう。証明書は事実を記載するものなので、勤務していた事実がある以上、依頼すること自体は正当な手続きです。書面で丁寧に依頼し、それでも応じてもらえない場合は、閉院時と同様に代替書類の扱いを地方厚生局へ相談します。

給与明細や雇用契約書は、こうした場面で自分を守る材料になります。勤務中から捨てずに保管しておく習慣をつけておくことをおすすめします。

記入でよくあるミスと注意点

登録記号番号や日付の記入漏れ

差し戻しの原因として多いのが、施術管理者が証明しているのに登録記号番号が空欄になっているケースです。証明日の記入漏れや、従事期間の合計年月の計算違いもよく見られます。受け取ったその場で全項目に目を通し、空欄がないかを確認しておきましょう。

自費のみの施術所や介護施設の期間

実務経験として数えられるのは、受領委任の取扱いを行う施術所として登録された施術所での勤務期間です。自費施術だけを行う院や、介護施設・デイサービスで機能訓練指導員として働いた期間は対象になりません。保険医療機関での勤務期間は最大2年まで算入でき、残りの1年以上は登録施術所での経験が必要です。

証明書を書いてもらっても対象外の期間であれば届出には使えないため、依頼前に勤務先が登録施術所かどうかを確かめておくと無駄がありません。

虚偽の証明は双方に重い責任

様式の注意書きには、虚偽の証明を行った場合は受領委任の取扱いの中止またはそれに相当する扱いになると明記されています。実際の勤務期間より長く書いてもらう、勤務していない期間を含めるといった依頼は、自分だけでなく証明してくれた施術所にも重大な不利益をもたらします。期間が足りないときは、足りるまで経験を積んでから届け出るのが唯一の正しい進め方です。

実務経験期間証明書でよくある質問

アルバイトや非常勤でも証明してもらえますか

証明してもらえます。実務経験として数えるのは雇用契約の期間で、常勤か非常勤か、パートかアルバイトかといった雇用形態や勤務時間は問われません。証明書の様式にも勤務日数や勤務時間を書く欄はなく、記入するのは従事期間だけです。

ただし、登録施術所での勤務であることと、柔道整復師として雇用されていたことが前提になります。受付や事務のみのアルバイトは柔道整復の施術に従事した期間とは言えないため、対象外と考えておいてください。

3年たってからまとめて依頼すべきですか

まとめて依頼する必要はありません。転職するたびに、その職場での期間について証明書をもらっておくのが確実です。現在の勤務先については、届出の時期が近づいてから証明日までの期間で作成してもらえば足ります。

職場を離れて数年たつと、当時の開設者が引退していたり、法人が変わっていたりして、証明の依頼先そのものがわからなくなることがあります。区切りごとに集めておくほうが、結果的に手間は少なくなります。

病院で働いた期間はどう証明しますか

整形外科などの保険医療機関で柔道整復師として勤務した期間は、その医療機関の管理者に証明してもらいます。施術所とは記入内容が一部異なる場合があるため、管轄の地方厚生局の様式や記載例を確認したうえで依頼してください。保険医療機関の期間を算入できるのは最大2年までという上限も、あわせて覚えておきましょう。

まとめ

実務経験期間証明書は、勤務先の開設者または施術管理者に作成を依頼し、地方厚生局の様式に従事期間や登録記号番号などを記入してもらう書類です。期間は柔道整復師名簿への登録後の雇用期間だけが対象で、複数の職場は合算できるものの、重複期間は数えられません。

開業や施術管理者への就任を考え始めたら、まず過去の勤務先と期間を書き出し、どこに証明を頼むかを一覧にしておくとよいでしょう。閉院や連絡不通で証明が難しい職場があれば、その分だけ早めに地方厚生局へ相談しておくと、届出の時期に慌てずに済みます。

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