コラム

【レセプト返戻】再請求の期限はいつまで?返戻の原因や再請求の方法を解説

医療事務の一つであるレセプト請求。保険者に負担してもらう医療費を算出し、それを請求する業務ですがとても複雑なため時には提出したレセプトが差し戻されることがあります。今回はレセプト返戻の流れ、再請求する方法を分かりやすく紹介します。

返戻レセプトの再請求の期限はいつまで?

提出したレセプト内容が審査支払機関からミスや不適切な箇所があることを理由に差し戻されることを「レセプト返戻」と呼びます。差し戻されたとしても内容の不備や間違いを確認し、適切に修正することでレセプトは再請求できます。

 

通常、レセプトの請求権の期限は診療(調剤を含む)を行った日から翌々月の1日を起算日とし、そこから3年間です。再請求の最終時効は診療月の翌月1日を起算日とし、令和2年3月分診療分までは3年間、令和2年4月診療分以降は原則5年間とされています。

 

レセプトが返戻される原因とは?

なるべく避けたいレセプト返戻ですが、差し戻しが発生する主な原因は3つです。

一番多いのは事務手続き上の間違いです。保険証の番号や記号の誤りや被保険者と世帯主の記入欄のミス、怪我などを理由に署名の代筆を行う場合の拇印がないなどがこれらにあたります。

二つ目が柔道整復師による誤った請求です。施術内容と請求内容が不一致、診療報酬点数が誤っているケースがこれにあたります。請求している内容と施術内容が筋の通ったものになっているか、また3ヶ月以上継続して同じ診察を行なっている場合は今後快方に向かう見込みがあるのか、それが患者の症状に対し有効的な治療方法なのか根拠を提示する必要があります。

三つ目は患者が同じ月に同じ症状を訴えて、異なる医療機関を診療している場合です。同一部位・同一の症状に対して医科と柔整療法の両方から請求があった場合、医科優先の原則により整体側のレセプトが差し戻されてしまうのです。患者側がこのルールを把握していないことも多いため、診療前に必ず他の医療機関で受診したり投薬したりしていないか確認するようにしましょう。

 

返戻されたレセプトを再請求するには?

レセプト返戻では国保・社保という2つの機関から書類が送付されます。

再請求はオンライン・紙のいずれかを選択して行えますので、それぞれの方法を下記で紹介します。

 

国保にレセプトを再請求する場合

紙でレセプトを再請求する場合

国民健康保険連合からは紙レセプトの写しと、返戻内訳書が送付されます。

再請求するためには返戻内訳書を確認し、レセプトの写しを正しい内容に変更したうえで再提出する必要があります。

提出時には当月分のレセプトと一緒に提出し、仮に提出が遅れている分のレセプト綴りがある場合は、各公費負担者番号の先頭部分に再提出のレセプトを綴ります。

オンラインでレセプトを再請求する場合

オンラインでレセプト請求した場合、オンライン上で返戻されますが紙でも医療機関に書類が届くため再請求はどちらで手続きを行っても問題ありません。ただし、二重請求になるためオンラインと紙の両方で再請求を行わないようにしましょう。

社保にレセプトを再請求する場合

紙でレセプトを再請求する場合

すでに提出済みのレセプトにおいて、修正が必要な箇所について「取消」と「報告」の2項目を追記する必要があります。過去に提出した内容と同じものを作成し、その書類の報告区分で「取消」を選択します。その上で、修正して正しい内容となったものを作成し、報告区分「報告」を選択して再提出を行います。

オンラインでレセプト再請求する場合

オンライン請求システムからCSV形式で返戻書類のダウンロードが可能です。ダウンロードを行った書類をそのまま編集、修正を行いオンライン上で再提出することが可能です。

レセプトの再請求に関するQ&A

返戻されたレセプトを再請求した場合、支払日はいつか?

例えば5月分の保険治療費のレセプトを請求して滞りなく手続きが進む場合、6月に審査支払機関に提出し、7月に診療報酬が支払われることになります。

 

仮にレセプトの内容に誤りがあった場合、5月分の請求であれば6月に審査支払機関に確認され7月頭に返戻されることになります。そして、7月10日までに再請求の手続きを完了させれば8月に診療報酬が支払われます。

 

つまり、返戻が発生した時点で最短の修正対応を行っても医療機関への診療報酬の入金が一ヶ月遅延してしまうため、最新の注意を払ってレセプトを作成する必要があります。

返戻された際はどのように訂正すれば良いか?

記載要綱で以下のように定められています。

 

診療報酬請求書及び診療報酬明細書に記載した数字等の訂正を行うときは、修正液を使用することなく、誤って記載した数字等を=線で抹消の上、正しい数字等を記載すること。 なお、診療報酬請求書等の記載に当たっては、黒若しくは青色のインク又はボールペン等を使用すること。

 

ただし、これは紙面上での訂正方法となり、オンライン上で訂正を行う場合は使用しているツールごとに変わってくるため別途確認が必要です。

 

受診照会によるレセプト返戻の再請求

受診照会による再請求の場合、受診者に再度説明をして、摘要欄に再署名をいただく必要があります。再請求の際は、できれば問診票・施術録を添付するのが望ましいです。

 

長期化で返戻されたレセプトの再請求

打撲・捻挫(挫傷)等、急性外傷に関する施術を3ヶ月を超えて継続する場合は「長期化する理由」を記載する必要があります。施術の長期化を理由に返戻された場合、負傷部位の状態や施術内容だけでなく、治癒見込みを〇ヶ月のような形で具体的に記載し直しましょう。

 

まとめ【レセプト返戻を防ぐならレセコンNoah!】

以上、レセプトが返戻された時の対応法について解説しました。医療機関の収入源ともなる診療報酬を遅延なく受け取るために、レセプトはなるべくミスなく提出したいですよね。

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