コラム

接骨院・整骨院がコンセプトを決める重要性とは?コンセプト作成の4つの流れも解説!

接骨院(整骨院)を開業するにあたり、重要なポイントとして挙げられるのが「コンセプトの決定」です。

接骨院業界は激戦といわれており、競争を勝ち抜く上で必要なのが他院との差別化です。より独自性を打ち出していくためにも、開業時にコンセプトを明確にし、ターゲット層を的確に獲得していくことが求められます。

そこで今回は、接骨院開業にあたって決定すべきコンセプトの項目や、コンセプトの決め方などについて、詳しく解説していきます。

接骨院・整骨院におけるコンセプトの重要性とは

接骨院を開業するにあたって、当然ながらご自身が保有している資格や知識、経験に基づいた得意とするターゲットがあることと思います。

そのターゲットによって、開業する接骨院のコンセプトというものが必要になります。たとえば、産後骨盤矯正整体がメインの女性向け接骨院を開業するのであれば、院内のインテリアは木目調の落ち着いた雰囲気にする、開業エリアを若い家族の多い住宅地にする、雇用する柔整師を女性にするなどといったコンセプトの方向性があります。

言うまでもありませんが、このコンセプトを明確にすることで、開業に必要な機材や内外装のデザインに必要となる資金が自然と決まってきます。ただし、コンセプトは漠然としていては意味がありません。より具体的にターゲットをイメージして、ご自身が接骨院開業後にどのような運営を行いたいかというビジョンをきちんと描けるようにコンセプトを決定していきましょう。

それでは、実際に接骨院開業にあたって、自院のコンセプトをどのように決めていくべきなのでしょうか。

接骨院・整骨院のコンセプトを決める4つの流れ

ターゲットを細かく設定する

接骨院を開業する際、来院する患者層を具体的に設定することが重要です。自身の得意な施術やスキルを明確にし、それに基づいてコンセプトを確立することが助けになります。

ターゲットの設定においては、患者の年齢層や性別だけでなく、結婚の有無や収入、職業、特定の症状の有無などを考慮すると良いでしょう。

そして、設定したターゲットに対しては、来院する動機を考える必要があります。単に痛みの緩和や症状の改善だけでなく、駅からのアクセスや仕事帰りに立ち寄りやすさ、プライバシーの確保など、「来院するきっかけ」を設けることが重要です。

施術メニューを決める

ターゲットと来院動機を決定したら、提供できる施術メニューを検討します。この際に重要なのは、自身の技術や知識を考慮し、可能な施術をメニューに組み込むことです。

たとえば、スポーツ外傷の治療経験が不足しているのに、スポーツ治療を専門とするメニューを提供することはコンセプトに合わないでしょう。同様に、適切な機材がない場合も考慮すべきです。同じ地域の他の施術院との差別化は確保できても、ターゲットの獲得が難しくなります。

よくある誤りとして、物件を選定した後にコンセプトを決定したり、機材を手配してしまったりするケースが挙げられます。コンセプトが後付けになると、開業しても安定した経営が難しくなります。

他院との差別化を測る

施術メニュー以外でも他院と差別化を図ることは可能です。接骨院もサービス業であり、わかりやすくサービスの品質向上は差別化に寄与します。たとえば、内装にこだわる、待合室でアロマを使用する、バースデー割引を提供するなど、さまざまな工夫を通じて顧客の満足度を向上させることができます。

コンセプトを整理する

コンセプトは接骨院の方針を確立する軸のようなものです。コンセプトははっきりとし、かつ一貫性が必要です。一度確立したコンセプトは、それ以降も長期にわたり接骨院の経営に影響を与えるため、開業時にはコンセプトを慎重に立て、内容を整理して説得力のあるものにする必要があります。

接骨院・整骨院のコンセプトを決める際の2つのポイント

コンセプトシートを作成する

アイデアを形にする手段として「コンセプトシート」が役立ちます。基本的なアイデアを出発点に、次の8つのポイントを考えながら進めましょう。

  1. 場所の選定
  2. ターゲット層の決定

年齢、性別、職業など、さまざまな角度から顧客層を考えます。

  1. 位置づけと利用動機

施術所が患者にとってどのような場所なのか、患者がなぜ来院するのかを理解します。

  1. サービスと運営

コンセプトに基づいて提供するサービスや、患者をどのように迎えるか、施術メニューへの誘導など、院内の運営を考えます。

  1. 施術メニューの構築

定番や看板メニュー、メニューの数など、具体的なイメージを広げます。

  1. 施術所の内外環境

内装や外装のデザインなど、患者が実際に見る環境を考慮します。

  1. 価格帯と支払い方法

施術メニューの価格設定は、品質に見合ったものにします。支払い方法も患者の利便性を考慮します。

  1. プロモーション

インターネット、看板、紙媒体など、どのようにして患者に情報を発信するかを検討します。

この8つの項目をまとめたシートを作成することによって、よりよいコンセプトを構築することができるようになります。

コンサルタントにサポートしてもらう

接骨院を開業する際には、コンセプトをはっきりと定め、開業後のメニューなどを作成したら、宣伝方法なども考慮する必要があります。ただし、これは柔整師が得意とする専門分野ではないことは確かです。

接骨院の開業サポートを一般的なコンサルタントに頼むのは適切ではありません。柔整師が得意な施術や知識があるように、コンサルタントも得意とする業界や業種があるからです。

接骨院を開業する際には、コンセプトを決めたら、開業支援や安定した経営のサポートに実績のあるプロに相談し、依頼するのが最適と言えるでしょう。

まとめ【接骨院・整骨院開業はコンセプト作りが重要】

接骨院開業にあたって、コンセプトの決定が重要なことをご説明してきましたが、いかがだったでしょうか。

言うまでもありませんが、接骨院(整骨院)の役割は、あくまで患者様の痛みや不安を取り除くことです。ただ、そういった施術を提供するサービスが用意できていても、ターゲットとなる患者様が違っては満足にはつながりません。

ジャパン柔道整復師会では、これまで接骨院開業のサポートや安定経営のお手伝いを行ってきた豊富な経験があります。接骨院開業をお考えの方に、最適なサポートをご提供いたします。

接骨院開業のコンセプト決定にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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